ハバロフスク日本人会会報    りっか  рикка     2003年夏・Vol.7 


ハバロフスク日本人会会報    りっか ? рикка      2003夏・Vol.7

 

☆日ロ交流少年サッカー大会☆

 

 ロシアにおける日本文化フェスティバル2003の枠内でこの夏ハバーロフスクに日本を代表する強豪少年サッカーチームがやって来て地元チームと熱い戦いをくりひろげます。ご声援宜しくお願いいたします。

主催:(NPO)日ロ交流協会、ハバロフスク市政府

後援:日本国外務省、ロシア国際科学文化協力センター、ハバロフスク地区対外友好協会

協賛:国際交流基金、(株)みちのく銀行、JTSジャパンツアーシステムみちのく(株)

協力:(財)日本サッカー協会、北海道新聞ほか

日時:2003年8月21日(木)〜23日(土)

    21日 10:00 開会式

        10:45 試合 日本1×ロシア2

        12:10 試合 ロシア1×日本2

    22日 10:30 試合 日本1×日本2

        11:50 試合 ロシア1×ロシア2

    23日 10:30 試合 日本2×ロシア2

        11:50 試合 ロシア1×日本1

        13:00 表彰式、閉会式

場所:市の中心部からやや南方のスタジアム“青春(ユーノスチ Юность)”

                                                                         (住所: コロリョーフ通り(ул.Королёва, 4 ? г

    バス(29番)、トロリーバス(3番) 「コロリョーヴァ」下車。 

    路面電車(1番か2番)  「造船所(Судоверфь)」下車徒歩数分。

    問合せは、пD36−79−08(ボルチェーンコ場長)

参加チーム:サッカーのまち清水チーム(全国大会制覇)

      函館少年サッカースクールチーム(今年の北海道大会で優勝)

      ハバロフスクチーム(2チーム)

※「日ロ交流ネットワーク」http://www.nichironet.net

    日ロ交流協会        http://www.nichiro.org

      

藤瀬総領事公邸料理人が贈る/ハバロフスク生活応援レシピ 第6回


    暑くなったので、さっぱりした物を・・・。

鶏肉のレモンソテー

      *材 料*

        鶏胸肉(ささみ可) 1枚      レモン汁 1/2〜1個

        スープ 20cc           サラダオイル 少々

        バター(オリーブオイル) 少々   にんにくみじん切り 少々(ほんの気持)

        小麦粉 少々     塩・胡椒    パセリ

 

      *作り方*

鶏肉の筋を取り、ラップにはさみ叩いて伸ばす(大きいので1/2カット)

塩コショウをし小麦粉を付けて、よくはたき

フライパンにサラダオイルを引き、ソテーする。(色を付けないように焼く)

*色を付けると、ソースが黒くなる為 ?

両面ソテーしたら、にんにく1/5個分(みじん切りにして、オリーブオイルに浸しておくと便利)を入れ、レモン汁を入れ、スープ(ブイヨンがなければ、水で可)を入れ少し煮詰め塩コショウで味を調え、火を止めて仕上げにバター(もしくはEXバージンオイル)を入れる。バターとオリーブオイル両方入れても良いです。

 

揚げ茄子の和え物

      *材 料*

        茄子 2本       揚げ油       トマト 1個       きゅうり 1本

     (たれ)しょうが汁 小さじ1/醤油 大さじ1お酢 大さじ1/ごま油 大さじ1/

           炒りごま(すりごま)  大さじ1/     

      *作り方*

へたを取った茄子を170℃の油で揚げる(回しながら中まで火を通す)

少し冷めたら、手で食べやすい大きさに裂き冷蔵庫へ。

*揚げるのが面倒なら、あらかじめ包丁で切り、フライパンで炒め油をよく切り冷蔵庫へ*

たれを合わせておき冷蔵庫で冷やしておく。

器にスライストマト・キュウリなどの野菜と、茄子を盛り付けたれをかける

練りからしを付けても、よろしいかと思います。

最近、焼きそばの麺が売っていますので、冷やし中華の具にもなります。

注意:麺はボイルして冷水で、冷ましてください。粉末ソースは野菜炒めに。

 

ちなみに中華ダレをご紹介します。

    ・醤油 60cc・酢 45cc・酒 30cc・砂糖 30cc・ごま油 20cc・有れば 豆板醤 少々

                                                                                                                       

☆新聞等の拾い読み☆

 

ハバーロフスクについての俳句

 

 ハバーロフスク対外友好協会連合会で、この町についての俳句のコンクールの結果が発表された。多数の作品から10の秀句が選ばれた。

 こうしたコンクールがハバーロフスクで行なわれるのは初めてであったが、それは、様々な年齢層の大きな関心を呼んだ。およそ70人が日本の詩で自分を試した。

 在ハバーロフスク日本総領事館、ハバーロフスク対外友好協会連合会が、新聞「ハバーロフスキエ・ヴェースチ」の編集部とともに、このコンクールを企画した。

 ハバーロフスクについて多くの句が作られた。とはいえ、経済法律アカデミーの教師、ユーリヤ・イオーノヴァさんのものが、最優秀作品に属すると認められた。

 

 遊歩道を愛する そこに生きている ハバーロフスクの河の心・・・

 

  立ち止まり 坂より愛でる 町よ、お前は若返る!

 

 ハバーロフスク対外友好協会連合会のニーナ・フォミナー副議長は、「俳句はうまく書けなくてはなりません。けれども、このジャンルのすべての要求基準に見合うまさに熟達した句が作品のなかに見られ、私たちはうれしく思います」と語る。

 コンクールの参加者たちは、生まれ故郷のハバーロフスクにたいする思いを3行で表そうとした。

 2003612日付・新聞「太平洋の星」)

 

中国へ出発!

 

 新型肺炎感染拡大の恐れによる半月の遅滞ののち、ハバーロフスクと中国の町、撫遠(Фуюань)の間の船の運航が開始された。

 これについては、株式会社「アムール船舶局」で発表された。前日に、ハバーロフスクの専門家のグループが、撫遠を訪れ、中国の検問所には乗船客にたいする衛生管理の保障のためのすべての条件がととのっていることを確認した。撫遠では、この危険な疾病の発病のケースは一件も見られていない。ロシヤの検問所では、しかるべき措置が講じられている。しかし、ロ中双方の船舶の運航の数は、当分のあいだ減らされる。これは、とりわけロシヤ側からの、渡航にたいする需要の低下によるものである。

 航空会社「ダリアヴィア」では、やはり新型肺炎拡散の恐れから5月初めに停止されたハバーロフスクから中国への航空便の運航が近く再開される、と発表された。

2003618日付・新聞「沿アムール報知」)

 

ロシヤの大統領のサイトが英語で話し始めた

 

 今日から、ロシヤのヴラヂーミル・プーチン大統領のサイトwww.kremlin.ruが、インターネットの英語使用者にも利用可能となった。サイトにアクセスした人は、大統領や大統領府の成員の経歴、ならびに、国の外交および内政の優先事項を知ることができる。このほか、サイトには、クレームリの歴史に関する部がある。注目に値するのは、ドイツ語が流暢なヴラヂーミル・プーチン氏自ら、最近さかんに英語を学んでいることである。

2003621日付・新聞「イズヴェースチヤ」)


                                        ハバーロフスク異国情緒:窓の格子      

 

 日出づる国の教師、安田幸子さんと植木智子さんは、2年間、ハバーロフスクで日本語を教えてこられた。この夏、おふたりの若き女性は契約を終えて帰国される。

 幸子さんと智子さんは、日ロ青年交流センターのプログラムの枠内でハバーロフスクで働かれた。この可能性を得るために、おふたりは、本国で難しい試験を通りかなりハードな競争をクリヤーした(14人の教員枠に100人以上が応募)。そして、安田幸子さんはハバーロフスク経済法律アカデミーで、植木智子さんは工科大学と極東外国語大学のなんとふたつの大学で教えることに。ところが、ロシヤと日本の若者たちはかなり異なっているのだった・・・ 。

 おふたりは、印象をこう語る。「日本の学生は、かなり聞きわけがよく、あつかいやすいですね。コントロールしやすく、教師にとって必要な形をととのえやすい。ロシヤの学生たちのふるまいが悪いというわけではまったくありません。そういう話ではないんです。ただ、かれらのほうが、影響を受けにくい個性で際立っているということ。それは、いい悪いではなく、現にそういうことなのです」。

 幸子さんと智子さんは、ロシヤ語がわからない。けれども、それは、学生たちとのコミュニケーションの妨げにはならなかった。先生と生徒が異なる言語で話すものの相互の理解が妨げられないような特別の教授法がある。大変だったのは、むしろ、お店のなかであった。それすら、特殊なロシヤの生活慣習に比べれば、まったくとるにたりないものであるが。

 幸子さんは、ハバーロフスクの中心にアパートを借りていたので、多くの点で比較的に楽であった。智子さんのほうは、学生寮で暮らすことに・・・ 。

 「とてもいい寮だと言われました。でも、その後、水道が出なくなりました。お湯も水も。初め、これはふしぎでしたね。日本では、断水するなら、あらかじめ知らされます。でも、やがて慣れました。ぜんぜん平気です!」

 もっとおそろしかったのは、最初の冬。とくに、南日本の福岡市出身の智子さんにとって。

 智子さんは、こうふりかえる(今はもう笑いながら)。「生きるか死ぬかでしたね。福岡は暖かくて、冬物ばかりか暖かいものすらありません。ここでは衣装戸棚がすっかり様変わりしました」。

 読者には信じがたいかもしれないが、日本には私たちがふだん食べ慣れているようなバターやチーズ、スメターナ(サワークリーム)、ウクロープ(ジル)はない。すべてこうした海の向こうの珍味が、おふたりにはとても気に入った。

 「それから、ヴォートカに黒パン」安田幸子さんは、にっこりとつけくわえる。

 おふたりは、自由な時間もほとんど働きずくめ。授業のないときには、家で自身の教授法に磨きをかけられた。とはいえ、新しい趣味のための自由な時間もあった。智子さんは、たとえば、絵を始められた。とくに、ハバーロフスクにまだ残っている古い木造の家々が気に入った。幸子さんのほうは、写真撮影を好んだ。とくに、数多くの窓や扉の鉄格子は衝撃であった。幸子さんは、主に、まさにそれらを撮影した。とても感銘深いコレクションとあいなった。日本では、こうした珍品が驚かれよう。あちらでは、ふつう、窓や扉に格子をはめることはないのだから・・・ 。

 幸子さんは、冬物もお土産として持ちかえり、智子さんは、後任の方(もし女性であれば)にそれらを置いておくつもりだ。日ロ青年交流センターは、さかんな活動を続けている。来学年も、日本から新しい教師たちがハバーロフスクの学生たちのもとにやってくる。

 幸子さんと智子さんは、こう語る。「私たちは、ハバーロフスクと日本がこんなに近いこと、そして、ここで日本語がこんなに愛されていることにすこし驚いたくらいです。とてもたくさんの人が、日本語を知りたがっておられ、とても難しい言葉ですけれどそのためにさかんに努力をされています。もっとも、ロシヤ語もおなじですけれど。ハバーロフスクでは日本語が将来とても有望だと思います。みなさんの町は変わりつつあります。将来、魅力的な観光の中心となる可能性大です。ですから、日ロのあいだの協力には未来があるのです」。                    スヴェトラーナ・ポズノーエヴァ

写真撮影:ヴラヂーミル・タラバシチューク(2003624日付・新聞「太平洋の星」

 

 ・・・ランドスケープや都市構造は市民の気質形成に大きな影響を与えるものであるが、アムール川の雄大さと簡明な街のつくりは、まさにハバロフスク市民の穏やかな気質を生み出したといえるだろう。街全体は落ち着いた雰囲気をもっており、建築と豊かなランドスケープとの調和によって、心地よい優雅なバランスを醸し出している。この街はアムール川に支配されているといっても過言ではあるまい。街のどこにいようと、この雄大な川の磁力から逃れることはできない。ハバロフスク市民は、時折り街全体が広大なアムール川の力を借りて果てしなく広がって行くような感覚に捉われてしまう。それだけアムール川の雄大さと隣合せていることに喜びを感じているのである。事実、アムール川は都市構造の枢軸である。・・・

(リシャット・ムラギルディン著「ロシア建築案内(Путеводитель по российской архитектуре)TOTO出版)


雪の殿さま土井(どい)(とし)(つら)

 

「六花」を読んでくださったという東京在住の方から、面白いところがあるので行きませんかと誘われ、先だって渡良瀬遊水池のほとりの茨城県の古河(こが)という万葉集にも詠まれた古い町を訪ねました。川魚料理屋を出てぶらぶらと向かったところは、こんもりした木立のなかにたたずむ古河歴史博物館。ロシヤとは無縁に思える町なのにロシヤ語の古い資料が展示されていて仰天するとともに、几帳面な筆跡に先達の苦心と熱意がしのばれました。展示スペースの大きな硝子があまりにも透きとおっていて、やや宿酔の頭をなんどもぶつけてしまいましたが、ガラスに頭をぶつけるごんごんという音はあちこちからきこえてきて、どこか滑稽でほっとします。さて、ここには、雪の美しさにとりつかれ20年をかけて観察した雪の結晶を「雪華」と名づけて日本最初の雪の科学書「雪華図説(せっかずせつ)」を著した江戸時代末の古河藩主・幕府老中、土井利位(1789-1848)に関する資料があります。「雪華図説」(1832年刊)には86種、「続雪華図説」(1840年刊)には97種の雪華図が採録されており、「雪の降りそうな天候となった時、あらかじめ黒色の漆器を空気中にさらして冷却し、そこへ雪の片をピンセットでつまみ、手の温度が伝わらないよう気をつける。鏡で光を当てればさらに美しく燦然と輝く」という内容の雪の観察法が記されているそうです。館内では様々な「雪華」グッズも売られていました。隣接して、古河藩家老で蘭学者の鷹見泉石(たかみせんせき)が晩年を過ごした住居が鷹見泉石記念館として公開されています。北関東を旅される際にはJR宇都宮線古河駅でふらりと降りて、駅前のモニュメント、歩道、商店街の街灯などに「雪の華」の意匠がそこはかとなくほどこされたこの町を散策されてみてはいかがでしょう????????????。                              (岡田・記)

 

【古河歴史博物館】〒306-0033 茨城県古河市中央町三丁目1056号 

                  0280-22-5211  Fax 0280-22-5215

■開館時間 午前9時〜午後5時(ただし入館は430分まで)

■休館日 月曜日、国民の祝日の翌日、年末年始(1228-14日)、館内整理日(毎月第4金曜日)

■入館料 一般:400円(300円)小・中・高校生:100   ()内は団体(20人以上) ※企画展を除く

 

今年も夏は、遊覧船 /ПРОГУЛОЧНЫЙ ТЕПЛОХОД/

 

河の駅(РЕЧНОЙ ВОКЗАЛ)5番の船着場(ПРИЧАЛ)から毎日運行。19時以降はディスコあり。乗船券は船内で販売(昼50ルーブリ、晩100ルーブリ)。所要時間は、昼1時間、晩1時間半。

出航時間 : МОСКВА 75 12:00 14:00 16:00 18:00 20:00 22:00 24:00

      МОСКВА 83 13:00 15:00 17:00 19:00 21:00 23:00 01:00

      МОСКВА205(VIP。レストラン有り) 14:30 16:30 18:30 20:30 22:30           

問合せ : 39-88-3239-82-69(オーリガ・ヴィークトロヴナさん)39-87-50(配船係)

 

NHKワールド・ラジオ日本」周波数表(2003331日〜1026日)


   <東南アジア向け>

     日本時間   kHz

日本語 11.00-12.00 11860

        11.00-14.00 17810

        16.00-18.00 17860

        16.00-19.00 11740

        18.00-00.00 11815

        01.00-04.00  7200

        04.00-09.00 13680

        05.00-07.00 11665

   <アジア大陸向け>

          日本時間   kHz

日本語 11.00-12.00 17845

        11.00-14.00 15195

        16.00-17.00 15195

                     6145

                     6165

        17.00-00.00  9750

        01.00-02.00  9750

        01.00-04.00  6035

        04.00-06.00  6165

        04.00-09.00 11910

 

ロシア語12.30-13.00 17845

        15.00-15.30 11715

                11760

        17.00-17.30  6145

                     6165

        22.00-22.30  6190

04.00-04.20  5955


 

ロシヤ国営ラヂオ「ロシヤの声」周波数表(20031025日)(日本時間/kHz)     

日本語 21.00-22.00 (ハバーロフスク発信) 中波630 720 短波 5905 7315

    22.00-23.00 (モスクヴァ発信)     中波630 720 短波 5905 7315 11935

 * HPアドレスは、http://www.vor.ru 。モスクヴァからの放送はリアルオーディオでお聴き戴けます。


 * 番組「シベリヤ銀河ステーション」では友情ゲスト出演して下さる方を募集しております。スタヂオ

  見学ご希望の方もどうぞお気軽にご連絡ください。(電話:32-45-46 岡田まで)

 

「まっきー(Маккий)の隠居部屋」http://www11.ocn.ne.jp/~makky339/

☆石橋(みゆき)コンサート〜ロシア・アウトカーストの唄たち〜☆

 

スターリンの収容所群で知られ、今年が生誕100周年の伝説の歌手ヴァヂーム・コージンが流刑されて91歳の生涯を終えたオホーツク海に臨む港町マガダーン。「この夏のマガダーン公演の後に立ち寄るハバーロフスクのどこかでコンサートを開けないかなぁ」という話が石橋さんからあったのは、ふた月ほどまえのことです。伝手を頼ってなんとか会場を見つけることができました。狭いホールですので立ち見の際はどうかご勘弁願います。

 

日時/712(土曜日)、開演18:00

日時/712(土曜日)、開演18:00

場所/創造的インテリゲンチャ会館  Дом творческой   

 интеллигенции(ムラヴィヨーフ・アムールスキイ通りから 

 フルーンゼ通りをアムールスキイ遊歩道方向へ少々下った左手のレンガ造りの2階建ての建物。もとの極東フィルムセンター)

演目/ロシヤの俗謡や古いロマンス、ジプシー歌謡、アレクサーンドル・ヴェルチーンスキイ(1889-1957)およびヴァヂーム・コージン(1903-1994)のレパートリー曲。歌唱はロシヤ語。入場無料(カンパ大歓迎)、終演後その場で打ち上げです。誰彼となく大いに飲んで語り合いましょう。イヴァーン・クパーラ祭のように。

問合せ/32-68-87(創造的インテリゲンチャ会館のオーリガ・シコーヂナさん)又は21-41-07(岡田)

 


     <ガルガンチュアの灯>

 その教室にはそれほど沢山の椅子があったわけじゃない。けれども空いた椅子はひどく目立っていた。先生がやって来て「幸さんは転校しました」と告げた。

 暮れに見た夢の話である。実はそこしか記憶にない。が、その言葉が与えた衝撃だけは生々しく残っている。後になって思うと、私は日毎に痩せていく幸さんに心理的に脅かされていたのである。

 モスクワでの留学時代、我々は、幸さんを持ったことを誇りにした。共産党政権下のソ連である。酷寒。長い夜。封が開けられたまま届く手紙・・・。不安を紛らそうと寮の調理場に急ぐ。するとそこは別世界。せがまれてギターを手にした幸さんの周りには常に各国の学生が人垣を作り、凄い熱気だった。恐らくはヴィソツキーに群がった人々のように我々も彼女の歌を貪り食っていたのだ。

 あれから十数年経った今も、東京にガルの灯がともっていることを思うだけで気が安らぐ。それどころか、時に悪夢に脅かされる程、私にとって幸さんはかけがえのない人なのだ。そうなんだよ、幸さん。    佐藤史郎(翻訳家)

 

<地下水脈の歌>

 石橋幸は、ぼくらの崇拝者のあいだでは、「タンコ」と呼びかわされている。名前の幸の愛称なのだろうが、ぼくはながいあいだ、彼女の苗字も名前もしらなかった。

 彼女を取り巻いて酒を飲んでいると、いつのまにか朝になって、ぼくらはあわてて家に帰るのだが、彼女がどこからきて、どうしてそこにいるのか聞いたことはない。ときどき、ふっといなくなってしまうのだが、ロシアへでかけたのさ、と噂にきくだけだった。彼女には共産主義者というよりは、アナキストの危険な匂いが漂っていたから、ぼくは、半信半疑だった。

 それからなん年かして、はじめて彼女が採集してきた歌を聞くことができた。それはロシア民謡のように、甘く、せつなく、明るいというようなものではなく、苦い悲しさとそれを吹きとばす哄笑だった。圧制ソ連の地下を流れてきた、ひそやかな、しぶといひびきである。

 出征した兵士や囚人や泥棒やジプシー、それがタンコの主人公たちである。彼らの魂の歌が、いまことさらぼくたちの胸に食いいるのは、きっとおなじ世紀末を生きているからだ。

鎌田慧(ルポライター)


☆今年夏以降のロシヤ正教の祝日☆


8月19日 主の顕栄祭

8月28日 聖母就寝祭

9月21日 聖母誕生祭

9月27日 十字架挙栄祭

12月4日 聖母進堂祭


☆国内郵便料金やや値上げ☆


現行の料金は右のとおりで、従来の封書や葉書(ABのマーク入り)は、1ルーブリ分の切手を足して貼れば使用できるとのことです。

 

        ⇒葉書切手代込み   6ルーブリ80コペーイカ

         ⇒封書(小型)切手代込み 7ルーブリ

        ⇒封書(大型)切手代込み7ルーブリ30コペーイカ

        ⇒封書切手代のみ   5ルーブリ45コペーイカ


☆「青森−ハバ」便のアクセスのご案内☆

 

「青森−ハバ」便:期間限定 7/2−9/15  水曜日、日曜日

 

ハバ−青森線 主要国内線アクセス表(作成6月版国内線時刻表より)

 

 

 

 

 

 

 

出発地

普通運賃(片道)

便名

青森発

ハバロフスク着

羽田

\23,000

163

10:30

11:40

15:30

19:30

羽田

\23,000

165

13:10

14:20

15:30

19:30

大阪(伊丹)

\27,900

751

8:45

10:15

15:30

19:30

札幌

\16,200

95

10:45

11:30

15:30

19:30

名古屋

\24,800

411

8:25

9:45

15:30

19:30

福岡

\36,000

919

11:40

13:40

15:30

19:30

 

ハバロフスク発

青森着

便名

行先

14:10

14:10

15:05

16:20

166

羽田

14:10

14:10

17:15

18:30

168

羽田

14:10

14:10

18:10

19:45

756

大阪

14:10

14:10

19:50

20:35

98

札幌

14:10

14:10

19:25

20:45

414

名古屋

 

 

 

 

 

 

 

予約変更不可、出発日限定の割引運賃は

http://www.jas.co.jp/fare/fare_menu.htm

こちらから照会できます。

 

 

【お詫びと訂正】前号の電子版は大容量のまま配信してしまい大変ご迷惑をおかけしたことと存じます。遅ればせながらお詫び申し上げます。また、前号3ページ中「主席指揮者・西本智美さん」は「首席指揮者・西本智実さん」の誤りでした。お詫びして訂正します。

 

【日本人会役員会だより】

623日の船上での日本人会総会にて、2003年度の役員:前期役員全員留任、及び、忠鉢様の参加につき承認されました。2003年度の役員会の顔ぶれ(敬称略):名誉会長:楠本祐一(総領事)、会長:前田奉司(日本センター所長)、副会長:浅ア敏夫(みちのく銀行)、会計幹事:斉藤正仁(領事)、幹事:忠鉢良明(日商岩井)、杉浦弘資(スミテック)、杉本和子(教育大講師)、岡田和也(ロシアの声)。

※9月−10月に、墓清掃、ボーリング大会実施の予定です。

 

【編集だより】季刊のペースで第7号となりました。素敵な原稿や貴重な情報をそれとなくお寄せくださる皆様に感謝申し上げます。「六花」は、総領事館と日本センターに常時置かせて戴いておりますほか、総領事館のHPhttp://www.khabarovsk.ru.emb-japan.go.jp/j/)にも載せて戴いております。次号は、2003年9月28日(日曜日)を締切に秋に発行の予定です。離任着任メッセージ、求人求職情報、などお気軽に編集係の岡田までお寄せください。編集にご参加くださる方も随時ご連絡ください(職場の電話:32-45-46/自宅の電話&ファックス:21-41-07、eメール:okada@pop.redcom.ru)。


六花(РИККА)夏(7)号
























































































































































































































































































































































































































































































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