六花(РИККА)夏(23)号
ハバロフスク日本人会会報     りっか 六花 рикка         2007夏・Vol.23
                   

名誉会長に貝谷総領事、幹事に黒坂さんと天間さん

 貝谷総領事と日本センターの黒坂所長のご着任、みちのく銀行の千葉修一支店長のご離任にともないまして、当会役員の顔ぶれが下記のようになりました(敬称略)。

名誉会長:貝谷俊男総領事、会長:山本光重(双日)、副会長:岡田和也(ロシヤの声)、幹事:黒坂昭一(日本センター)、川上徹(スミテック)、天間幸生(みちのく銀行)、森本由佳子(極東国立人文大学)、吉浦隆行(伊藤忠)、会計幹事:遠藤秀一(総領事館)。

千葉さん、長年にわたって当会のためにお力をくださり、まことにありがとうございました!

☆夏のバーベキュー大会☆

 630日、爽やかな晴天のもと、北の郊外のキャンプ場『アムール』にて、当会主催のバーベキュー大会が催されました。心配された暑さも虫もおとなしく、心地よい風がおいしそうな肉の焼けるにおいを運びながら樹間をしずかに流れていきました。メインのシャシルィークのほか、サクラマスやタイメン、ピラフ、カレーライス、おにぎり、手作りの水羊羹などの差し入れもあり、舌鼓を打たせていただきました。敷地はとてもゆったりとしていて、みなさん、思い思いに、卓球やバドミントン、野球やヴァレーボール、釣りや散策、ギターの演奏や歌唱、そして、語らいに興じておられました。楽しい時は瞬く間に過ぎて、まだ明るい夕刻に郭公の長閑な声を聞きながら帰りのバスに乗り込みました。今回の催しにあたりご尽力くださいましたみなさま、まことにありがとうございました。参加されませんでしたみなさま、次回はぜひご一緒いたしましょう。

PS ある会員の方は、なんと2002年秋発行の『六花』4号の☆暮らしの伝言板☆のコピーを持参され、サラダオイルにシャンプーと酢をまぜる自家製の防虫グッズが絶大な効果を発揮しましたとのうれしいご報告をお寄せくださいました。下にその記事を再録させていただきますので、よろしかったらお試しください。

◎十人十色、私のブユ対策。

今年の夏はいつになくブユが多かったようですね。日本製のスプレーも効かないというロシヤのブユのこんな撃退法を見聞きしました。試してはみなかったのですが・・・。

「ふつうのサラダオイルにシャンプーと酢(酢酸/уксусная кислота でも可)を少しまぜて皮膚に塗ります。森に多く一番手ごわいヌカカ/мокрец さえ、これには苦戦しますよ 」(画家ゲンナーヂイ・パヴリーシンさん)

「食料品店に売っているバニラパウダー/ванильный порошок をコップ半分の水に溶いて塗ると効きますよ」(放送局音楽編集員ラリーサ・ダニーリナさん)

「咬まれた傷が早く治るようにするには、蜂蝋(プロポリス/прополис)の溶液を患部に塗ります。ちなみに、蜂蝋の匂いは蚊やブユを追い払います。蜂蝋が苦手な人は例外ですが。患部がひどくむずがゆい場合は、サワークリーム(スメターナ/сметана)で湿布をするといいでしょう・・・」(新聞「太平洋の星」タチヤーナ・バウーリナ記者)

☆アムール河の遊覧☆

◎《アムール河遊覧船》船着場bS

“モスクヴァ205VIP”号、“モスクヴァ75”号、“モスクヴァ80”号、“モスクヴァ83”号。毎日運行。1時間の遊覧:始発11:301.5時間の遊覧(ディスコあり):18:30-24:00。(バー、ディスコ、警備)

◎《高速旅客航路》船着場2

水中翼船《メチェオール(流星)》号に乗って16時間でアムール河口付近の町ニコラーエフスク・ナ・アムーレへ。(ビュッフェ、ヴィデオ)(お問い合わせ:37-27-94, 37-28-09АМУРРЕЧТУРИСТ))

(以上は、627日に目にした案内板の情報です。電話は39-82-69のほうがつながり易いようです。)

※《メチェオール》号は、毎朝ハバーロフスクを出航しています(1024日までとのこと)。運行時刻は、

ハバーロフスク発07:00 → ニコラーエフスク・ナ・アムーレ着24:00(所要時間17時間)

ニコラーエフスク・ナ・アムーレ発23:45 → ハバーロフスク着20:10(所要時間20時間25分)

片道の運賃は、第1客室と第2客室が2670ルーブリ、第3客室が2230ルーブリ。乗船券は、船着場の券売所(КАССА6(営業時間8:00-12:0013:00-19:00)で、出航日の5日前から購入できます。

《メチェオール》号についてのお問い合わせ&ご確認は、39-88-32(アムール河川船舶局)へ。

(以上は、629日に電話でうかがった情報です。)

☆ハバロフスク子供鉄道☆

始発駅ピオネールスカヤ駅からの発車時刻は、10:0010:4511:3012:1514.1014.5515.4016.2013:00-14:00は休憩)。所要時間は、終着駅での停車時間をふくめて往復で45分ほど。運行期間は、678月の3ヶ月で、8月末日まで運行されるそうです。月曜日は運休。運賃は大人子供とも往復50ルーブリ。運転士、車掌さん、出札係、みんな子供たち、ということです。(ご確認&お問い合わせ:27-30-79)(以上は、629日と75日に電話でうかがった情報です。)

※子供鉄道の始発駅は、カール・マルクス通りを空港方面に進んで、おおきな立体交差を越えてふたつ目のバス停“パーミャトニク・パルチザーナム(パルチザンたちの記念碑)”付近で空港に向って左に折れて少し行ったところにあります。

 

☆地元の学生さんたちのスピーチ 連載・第8回☆

2005年の第6回ハバロフスク日本語弁論大会に出場された方の弁論を掲載させていただいております)

 

日ロ交流の味

 

ボルディローフスカヤ・アンナ/極東国立人文大学


 

皆さん、ボルシチご飯をめしあがったことがありますか。この料理についておききになったことがありますか。日本人も、ロシア人も「ボルシチ」という世界でも有名なロシアのスープと、伝統的な日本の主食のご飯をご存知ですね。皆さんは、ボルシチそれぞれが美味しい物だということはご存知だと思いますが、混ぜたらどんな物ができるかは、ちょっと想像しにくいのではないでしょうか。そこで、私のボルシチご飯の経験をおききになって、ロシアと日本の文化を混ぜあわせることができるかどうかお考えになってみてください。

 ある日、私は日本人の友達と一緒にロシアのボルシチを作るために集まりました。材料を切ったり、作り方を説明したりして、楽しく過ごして、美味しいボルシチができました。作ったボルシチを食べている時、一人の日本人は「ボルシチは本当に美味しいですが、ご飯と一緒に食べればもっと美味しくなると思います。」と言いました。

 実は、その時私は「変なアイディアだ。不味くなるにちがいない。じょうだんだろう。」と思いましたが、相手が気を悪くしないようになにも言いませんでした。でも、次の日に、家で母の作ったボルシチを食べながら、そのことを思い出しました。そして、食べてみないことには分からないので、その人のアイディアを非難できないと思い、ご飯をたいてボルシチに入れ、レンジで温めました。私にとってこの料理は見た目は変でしたが、いい匂いがしたので、食べてみました。少し食べてみてから、「おや?全然不味くない。分からなかったのかもしれないから、もう少しだけ食べてみよう。」と思いました。でも、そう思いながら、少しずつ全部食べてしまいました。ー週間後、ボルシチご飯のアイディアを出した日本人と会って自分の経験について話しました。面白いことに、その人も家でボルシチご飯を作ってみたら、美味しい料理ができたそうです。

 このように、ボルシチご飯の味は、日本人の口にも、ロシア人の口にも、美味しいと感じられたのです。ボルシチご飯というのは、私にとって、美味しい料理というだけでなく、日本とロシアの文化が混ぜ合わせられて、素晴らしいことができ

 

た例の一つのように思われました。言い替えれば、日ロ交流の味です。それは本当に素晴らしかったので、その時、私は日本人とロシア人は交流したら、お互いに何かいいことができるに違いないと思いました。

 皆さん、今世界では様々な紛争がたくさんありますね。どうしてでしょうか。原因は、人々が交流と理解し合う努力をしていないからではないかと思います。あるいは、最近交流してもお互いにいい結果を出すことはできないと思う人も多くなったからかもしれません。もちろん、文化の相違点がたくさんありますから、理解し合うには長い時間がかかるし、多くの困難があるので交流を諦めてしまうこともあります。でも紛争より、平和の方がいいと誰しもが思うのではないでしょうか。

 日ロ関係の歴史は今年正式に150周年をむかえましたが、その間に交流がうまくいった時期と紛争の時期がありました。ロシアと日本の文化は大きく違うのですから、これは不思議なことではないと思います。うまくいかない場合に先ず目につくのは相違点ばかりです。

 しかし、日本人にとっても、ロシア人にとっても、大切なことは同じなのではないでしょうか。それは平和や家族や友好などだと思います。このような全人類の夢をきそとして、日本人とロシア人が深く交流すれば、お互いをより理解できるようになるはずです。そして、日ロ交流の努力が実ったら、ボルシチご飯のような美味しい物だけでなく、様々な分野にわたって交流が成功するに違いないと思います。例えば、音楽や演劇や教育やビジネスなどの分野の中で交流プロジエクトを一緒に考えてみるのはどうでしょうか。日ロ関係が深まるだけでなく、他の国々はこの交流をみて、もし、このように違う文化が仲良く交流できたら、たとえ相違点があっても、平和的にコミュニケーションを行ない、紛争を乗り切っていくのも夢ではないということを理解できると思います。

 おしまいに、皆さんに一つ提案をさせてくださいませんか。私が発表したことについてお考えになって、もし、日ロ交流を味わいたくなったら、お宅に帰って、ボルシチご飯を作って、食べてみては いかがでしょうか。  


 

 

 

右から左、左から右(鈴木宣平さんからのご寄稿です。)

 (ハバロフスク市スミス通りに住む敬虔なロシア正教徒の歳若い婆さんとの問答より)

 キリスト教徒が十字を切るのを見ると格好良いと思う。 私のような仏教徒には美しく、慎ましやかで羨ましくも感じる。 カトリックでもロシア正教でも十字を切るときの「縦」は両者同じで、意味は「救世主(イエス・キリスト)降臨」と言われると納得するが、さて左右のことを追及するとこれがあいまい。 

 Q:十字の「横」の意味は?

 A:地獄で苦しむ人を天国に導くということ。 罪人を救いに導くこと。―これも左から右へか、右から左へかは別にしてカトリックと同じだ。

 Q:ロシア正教「プラボスラービエ」の意味は?

 A:三位一体の「主なる父、子なるイエス・キリスト、聖霊」は常に右に宿っているので「右」を神聖視する宗教。 結婚指輪も右手薬指。

 それじゃおかしいじゃないか。 左にいる罪人を右に持ってゆく、つまり左から右へ切るべきだ。

 A:神聖な「右」に最初に指を置く。

というわけでまたまた雑学が増えた。

 滞在中に尋ねたいことは山ほどあった。 カソリックは左を神聖視しているのか、何故プロテスタントは十字を切らないのか、画用紙に十字を描くときはどう描くのか、三位一体を表して指を3本使うのは両者同じとしても何故ロシア正教は人指し指、中指、薬指を使うのにカトリックは親指、人指し指、中指と違いがあるのか? などなど(筆:鈴木宣平)

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()さくら 事務所移転のお知らせ:  ()さくら(代表 岡本忠夫) は下記へ引っ越しました。

 680000, Khabarovsk, ul. Muravjeva-Amurskogo, 44, Office No. 310 (3F)    Tel & Fax: 41-18-18

非常勤担当部長 鈴木宣平 natsunora@ybb.ne.jp

ふらりと書店に

先日、詩の好きなロシヤ人の友人から「レーニン通りにできた『三人の太っちょ(トゥリー・トルスチャカーТри толстяка)』というスーパーマーケットの2階の書店の詩のコーナーに多和田葉子の作品を村上春樹の翻訳者として有名なドミートリイ・コヴァレーニンが訳した本が売っているよ」との電話をいただきました。628日、その店に寄ってみますと、静かでゆったりとした店内は、なんとなくハバーロフスクの丸善か紀伊国屋?!といった感じで、心理学、哲学、法学、医学、工学、外国語、ロシヤ語などのコーナーが整然と並んでいます。そして、お目当ての詩・フォークロアのコーナーの下段に、多和田葉子さんの本ではなく、「この味がいいねと君が言ったから 七月六日はサラダ記念日」の俵万智さんの歌集『サラダ記念日Именины салата』のドミートリイ・コヴァレーニンДмитрий Коваленин露訳の日露対訳本を見つけました。ほかに、与謝野晶子の歌集、芭蕉の俳句や、西行、赤人、憶良、家持などの和歌の露訳の本もありました。日本語や日本の詩歌を学ぶ学生さんにとってとてもよさそうな本に思えたことでした。

☆夏の飲みものイチゴのクヴァースквас из клубники

 オランダイチゴの実をかるくつぶして、熱湯をそそぎ、煮立たせます。火からおろし、2-3時間たったら漉し、温かい水で溶いたイースト(дрожжи)、砂糖、クエン酸(лиммонная кислота。温かい水で1:20の割合に薄めます。)を加え、発酵させるために6-10時間おきます。それから、漉し、冷やし、ボトルに注ぎ分け、冷蔵庫など涼しい場所に保存します。

 《材料》イチゴ:800グラムにたいし、砂糖:4分の1カップ、水:4リットル、クエン酸:ティースプーン0,5-1杯、イースト:25グラム(これは、インスタントの粉状のものでなく圧搾されたペースト状のイースト(прессованные дрожжи)の場合だそうです)。0623太平洋の星

山下雅司さんの小説「時空の旅人」☆<連載第10回>


第弐章時空の旅

其之 

 

 謎のバーミュダートライアングルと言われている。

 マイアミ半島を三角形の頂点の1点としてとして、大西洋に描かれたバーミューダー海域の三角形の図形が占める位置を、昔の大航海時代から「魔の海域」と恐れられていた場所である。この場所はサルガッソ海と呼ばれ、帆船や漁船が行方不明になっり魔物が船を飲み込むと信じられていた場所で、其の行方不明の帆船が何年か後に突然、幽霊船の様に霧にかなたから姿を現したとの不思議な現象が、船乗りたちの話題になり「魔の海域」と言う言い伝えが残っている海域であるが、近年になりこの海域でアメリカ空軍の飛行機や、船舶が遭難信号も出さず行方不明になり遭難の残骸も発見できないと言う事故が相次いだ。

晴天の飛行条件で謎の通信を最後にレダーより機影が突然消え、行方不明になる不思議な現象が多発し、其の原因は現在でも究明できずに謎のバーミュダートライアングルと言われている海域だったのではないか?

後になり真紀はそんな思いが胸を掠める様な、不思議な体験だった。

 

 飛行機の窓から見えたマンモスの姿は、この地域では見た事が無かった。

 人々の狩りは、森林に生息する鹿や猪等の小動物に限られていた。

 そういえば噴煙を上げる火山の姿も、この土地では見ることが出来ない。

 草原と湿原、そして其の地に散らばる大小様々な、湖や沼が神秘的な清涼感を感じさせるだけだった。マンモスの時代より数千年時代が過ぎた、新石器時代のようにも思える。

 あれはタイムトラベルの途中で垣間見た、夢のような幻だったのか?

 真紀には落下するトンネルの中で見た現象は、不思議の国のアリスが体験した神秘的で不思議な現象と良く似ている様な気がしてならなかった。

 しかし、真紀は何時しかその記憶も自然と薄れ余り気にならなくなった。

 日々の暮らしに追われ、過去の信じられない不思議な出来事に浸る時間的な余裕は、今の真紀には何処にもなかった。

 丘の上に見える小高い盛り上がりを一目見てから、真紀は神殿か墳丘墓ではないかと言う考えを抱いた。その丘は神聖な特別の場所として、無闇に立ち入ることは許されていないらしく人々は近づく事はない。

 欝蒼とした森の丘の頂を切り開き、聖域な場所に恥じない、近寄り難い雰囲気を漂わせていた。集落の何処からでも其の丘は見る事が出来て、何時も気にかかる丘ではあるけれども近づく事は叶わなかった。

 

 木苺の季節は過ぎ去り、何時しか季節は初秋へと変わりつつあった。

 ある夜、夜空を眺めていた少女が呟いた。

「祀りの季節が訪れた。そろそろ今年も紅魚が河にやって来ます」

 と、それは呪術師ソウルの予言だった。

 星座を見ていた目を真紀に向けながら、集落の傍を流れる河の方を指差した。

「如何して判るの?」

「一際明るく煌めく三の星が天頂に差しかかり、大きな三角形を形作る頃、紅魚が例年河を遡る季節の訪れです」

 と、小さな偉大な可愛い予言者が説明してくれた。

 ソウルのお告げを聞いたムラオサは早速、祀りの準備に取りかかった。

 その祀りは紅魚をお迎えする為の儀式だと言う。川辺に鎮座する巨大な立石に、締め縄にも似た新たな飾り付けが掛けられ、簡素ながら厳粛な儀式が執り行なわれた。

 たまに通る河沿いの道端に立てられた岩で、いつも根元に名も知らない可愛らしい野の花が飾られている。これまで真紀は立石を近くで良く見た事はなかった。

 河辺の湿った所に立っているせいか、それとも樹木の陰にひっそりと立つせいで、一年中岩全体が緑の苔に覆われている。岩の表面に魚の絵模様が彫られているとは、今日それを見る迄、全然真紀は気がつかなかった。紅魚と呼ばれるこの魚は紅鮭の事だった。

 この巨石は鮭の精霊を祀り、自然の恵みに感謝し捕獲した鮭の霊を送り返す、霊送りの場所でもあったのだ。

 祀り仕事は集落の共同作業で、祀りの準備は勿論の事だが、漁の支度も兼ね備えられていた。祭壇は巨石の前に設え、其の目の前に河幅半分くらいの梁が作られた。

 その夜から巨石の前で篝火が焚かれ、紅魚の歓迎と豊漁を願い祭りが始まった。

 集まった人々の中から何処からともなく、闇を切り裂くような「ハーイャーナー」と言う雄叫びのような声が上がり、周りの人がそれに競合する様に大合唱となった。

 江戸の町火消しの木遣り唄にも似て、それは一つの唄声となりやがて協調するように、朗々と唄い継がれ夜の静寂に響き渡って行く。やがて人々は祭壇の前に出て舞い踊る。

 祭りを見ていた真紀は、北海道アイヌの祭り「イヨマンテ」と言われる、熊の霊送りの儀式と重ね合わせて、故郷の祭りを懐かしく思い出していた。

 其の夜から川辺に遡上する魚を見張る男が立った。祭りは鮭の遡上発見まで続き、三日目の早朝、見張りの者から紅魚の遡上が知らされて祭りは幕を閉じた。

 一斉に漁が始まった。総出の漁は人手が幾らあっても足りないくらいだった。

 鮭は頭を取ったり、背開きにして薫製にしたり、天日で乾燥させたり貯蔵が利く保存食を作るためだった。包丁は石器だが驚くほどの切れ味を見せる。獣の皮を切ることも容易な石包丁は、魚など手応えが感じられないほどの切れ味だった。

 こんなに捕って大丈夫かと思える程の漁獲量だった。

 驚く真紀に村人はそれでも、今年は魚群が薄いので少なめだと言う。

 一族が越冬出来る程の食料の確保であった。これだけの集団が、越冬できる程の自然の恵みを「鮭」は季節の訪れと共に毎年、与えてくれるのだった。

 河の流域に古代人が村を構える、理由の一つが理解できた思いだった。

 スコットランドの先住民と言われるピクト族や日本のアイヌ民族など、何れも鮭鱒文化圏と言う、一つの生活体系文化を築いた其の源流が、この時代に既に完成された生活様式として、存在している事への驚きは禁じえない。

 古代人の知恵は自然により学んだ、生きた体験的な文化なのだと知らされた。

 鮭漁は個人で取ることは禁じられているようだった。

 この漁獲制限は鮭の乱獲防止も然ることながら、共同作業による食料分配の公平さをも兼ね備えているようだった。必要以上に乱獲しないと言う事の中には、無闇に生き物を殺さないと言う、慈悲の心がある様にも真紀には思えた。

 毎年廻り来る魚の習性を知り、自然の恵みに感謝し、自然の中に生きる全ての生物は同等のものであり、人間も自然界に生きる生き物の中の一つに過ぎない、と言う思考が感じられる。そこには自然界の生物の覇者として、傍若無人に振る舞う二〇世紀の人類の様な驕りは微塵も見受けられない。

 しかし自然は恵みだけとは限らない。厳しい冬は確実に訪れる。

 凩の吹き荒れる季節の足音が聞こえてきそうな、枯れ葉の舞散る全山燃える様な、紅葉の盛りの束の間とも言える晩秋の昼下がりだった。

 

(何故、巨石を敬いそして祀る様になったのだろうか?)

 と、言う疑問は、真紀が考古学の世界に足を踏み入れてからの、長年持ち続けてきた神秘の謎であった。いろんな人の意見や書物を読んでも、真紀が納得する回答と言える物には今だかって出会っていない。

 真紀なりの自分の考えは持っているが余り自信はない。

 それは『自然界の身近にある不変の物』に特別な物としての永遠性に、自然の法則にそぐわない物としての、恐れを感じたからではないかと思っている。

「如何して石を祀ってあるの?」

 真紀は呪術師のソウルに訊ねた。

「石を祀っている訳じゃないわ」

 湖の湖底の様に澄んだソウルの水色の瞳が、間違いをただす様に答えた。

「石に永遠の不変性を見い出し、祀っているのではないの?」

「半分は当たっているかも知れない。石は拠り所の様な物なのよ。自然界の全ての物に精霊は宿っていると信じている私達は、不滅の石の精霊に再生した精霊が迷うことなく辿り着く、現世の目印の様な役目があると信じている。石の精霊を特別の物として祀ってはいるが、不変の石と言う物質の姿を借りて、精霊を祀っているに過ぎないの」

 水色の瞳の愛くるしい顔した少女が、凄い事をさらりと言った。

「現世の目印と言ったわね。精霊が再生するまで霊魂は何処にいるの?」

「この世で無い処と言うしか私には判らないわ。貴方こそ其の場所を知っているんじゃないの?私は貴方はそこから来て、村の娘に再生した精霊だと思っていたのよ」

 衝撃的なソウルの言葉だった。

「私は異次元から来た霊魂で、この世で再生した精霊と言う事ね?」

 信じられない出来事に驚きながら、真紀はソウルに確認した。

 自然界は死と再生とを繰り返す円環法則の原理に基づき、時間の経過と共にこのサイクルは繰り返されて、悠久の時は流れ過ぎて行く。

自然界の法則は草花の一生に良く現れている。

発芽から成長して花を咲かせそして実を結び、やがては枯れて一生が終わる。

 この自然の法則のサイクルは永遠に繰り返される。

 生あるものは死と言う自然の法則の、サイクルからは逃れられない。

「太陽、月、星や星座の動きにも繰り返されるこの円環法則から、転生と言う円思考が生まれ、再生と言う考えが生まれてきた」

 と、ソウルは説明した。

ソウルの考えを方を受け入れるとすれば、少なくとも霊魂不滅や輪廻転生は理解できる。 しかし、そこには肉体から遊離した霊魂と言う問題がある。

霊魂とは死して初めて生まれ出る物ではないか?すると私は(一度死んだのかしら?)と、言う疑問が沸いてきた。判らないと言うのが正直なところだった。

 ふと目覚める夢の世界なら問題は無いのだけれど、霊魂が再生して精霊となり、再び人間として生まれ変わって、紀元前の新石器時代に蘇ると言う事等考えられ無い話だった。

「何も悩む事は無いわ。現実を受け入れて夢見る事が大切よ!」

 ソウルの明るい励ましに、

(生まれ変わったのね、私!)

 と、真紀は思わず呟いた。

 子供の様な体つきで子供とばかり思っていたソウルも又、

(小人に生まれ変わったタイムトラベラーではないか?)

 ふと、そう言う思いが沸いた。

 確証は無いがそうしてソウルを見ると、少女でも呪術師と言うのも頷ける。

 古代人は自然界の永遠に変化しない物に、驚異と恐れを同時に感じ取り、敬い祀ると言う思考に移って行ったのではないかと真紀は考えて見た。

(自然界で変化しない物って何だろう?)

 と、考えてみたら、以外と少ない事に気がついた。

 動植物は成長する事で変化する。身近な持ち運び出来る不変の物と言えば、水、火、土や石、その他に持ち運びは不可能だが、形の変化に気づかない物に、海、湖、河、星、山等が思いつくだけだ。

 そこで気が付く事は、身近な運搬出来る不変の物は全て、信仰の対象となっていると言う事であった。動かせない物でも山や星は、信仰の対象としては身近なものだ。

(自然界で一番身近で、運びやすく不変のものは何か?)

 岩石と言う結論だった。自然界の生と死、そして再生を繰り返す、輪廻転生の原理の中で不変の物を恐れ、敬い祀ると言う古代の石に対する信仰心の芽生えは、この様な経過を経て生まれたのではないだろうかと真紀自身は推測した。

 この世界で暮らして見て、この推測はあながち間違いではなさそうな気がしてきていたが、もう少し観測の必要性はありそうだった。

 現代人は変化する物に恐怖を抱くようだが、古代人は不変の物を恐れた。時代が違うと言えばそれ迄だが、この違いは何時の頃より変化し始めたのだろうか?

 科学や物理学と言う学問の発達が、不変の原理を解明し、不変への恐怖を取り除き、変化する物に、変化の予測のつかない恐れを抱くようになった。

 文化と文明の進歩と発展が、変化する物への予測の付かない、不安と恐怖を生み出したとも言えるのではないか?

 古代人は、自然界は変化する事が当たり前と言う思考から、変化しない自然の物を恐れた。恐れが、信仰に発展したのではなかろうか?

 何時の頃からか、不変な物に恐れを感じなくなった人々は、感謝の気持ちが生きていく為に、必要な大切な物への感謝と願望にすり替わって行き、祈りとなり信仰に結び付いて行ったのではなかろうか?

 恵みの太陽、火の有り難み、豊漁、豊饒への願い、祈りを形にする時、何時までも変わらぬ感謝の気持ちを、身近にあった永遠に不変とも思える石を用いる事で、永遠の感謝と祈りにも似た願望を表現したと考える事は出来ないだろうか?

 大事な物や大切なものを貯蔵、保管するとき石で囲う、それは不変の物で包み込むと言う中の物を守と言う思考が伺える。

 ソウルの様な占い師にとって、不変であるはずの物に変化が現れた時、吉凶は凶となるのではあるまいか?

 古代の呪術師は、不変の物への観察者であったと言う事は出来ないだろうか?

 それは定期的な規則正しい変化する物にも言える事であった。

 月の満ち欠けや、太陽の輝き、天体の移動、星座の動き、規則正しい動きに変化がある時、異変が起きると、考えたのではあるまいか?

 計り知れ無い程の疑問が、次から次へと沸いて来る。

 この世界で暮らす内に、太古の謎が解明出来るのでは無いかと言う、希望的な観測は見事に期待外れとなり謎は深まるばかりであった。

 自然界の全ての物の、規則正しい節理の乱れの予兆を見逃さない事が、呪術師の仕事とも言えるのではあるまいか?

 天文学に古い歴史がある事が、それを証明している様にも真紀には思えた。

(次号につづく)


☆新聞拾い読み☆

《アムール》、スーパーリーグに残留!

 ハバーロフスクのアイスホッケーチーム《アムール》が、ロシヤスーパーリーグ(1部リーグ)に留まりました。これについては、5月28日のロシヤアイスホッケー連盟執行委員会の会議終了後に明らかになりました。会議参加者全員が、《アムール》の来季2007/2008(9月4日開幕の予定とのことです)のスーパーリーグ残留に賛成する票を投じました。なお、《クルィーリヤ・ソヴェートフ》はスーパーリーグから離脱し、モスクヴァの《スパルターク》とニージニイ・ノーヴゴロトの《トルペード》がスーパーリーグに加わりました。来季のスーパーリーグには20チームが参加し、各チームが3巡総当りで計57試合ずつを戦ったのち、上位16チームによる《プレーオフ》が行われます。20チーム中最下位のチームは、上級リーグ(2部リーグ)の優勝チームと入れ替わります。(0529/30沿アムール報知&0529太平洋の星

 来シーズンの初戦は9月5日(水)に《プラチナ・アリーナ》で行われ、《アムール》が(去年と同様)カザーニ市の《アク・バルス》を迎えます。ロマーン・シチューキン記者(論拠と事実27)

 

女子ヴァレーボール《グランプリ・シリーズ2007

 810日から12日までハバーロフスクで開催される女子ヴァレーボールの競技会《グランプリ・シリーズ2007》のチケットの販売が《プラチナ・アリーナ》のチケット売り場ではじまりました。チケットの価格は、100ルーブリから600ルーブリまでで、座席によって異なります。3日間で6試合行われる対戦のカードは下記のとおりです。なお、地元のナターリヤ・クリコーヴァ選手はロシヤ代表に選ばれておらず、マリーナ・アクーロヴァ選手は競技会に参加するということです。

 8/10 16:00キューバ対アメリカ 18:30ロシヤ対カザフスターン

 8/11 16:00キューバ対カザフスターン 18:00アメリカ対ロシヤ

 8/12 16:00アメリカ対カザフスターン 18:00キューバ対ロシヤ    20070529沿アムール報知

 

100万羽の折鶴

 ハバーロフスク地方政府青年政策委員会の発意にもとづいて、当地方でキャンペーン《100万羽の折鶴》が始まりました。多くの方は、おそらく、白血病で亡くなった日本の少女のことをご存知と思います。少女は、千羽の鶴を折れば日本で生じた2度の核爆発に起因する重い病気が治る、と信じていたのでした。今年、ハバーロフスク地方では、100万羽の折鶴を集め、広島にアメリカの原爆が投下された86日にそれらを日本にもって行くことになりました。ハバーロフスク地方政府青年政策委員会のV.プリホーチコ議長は、「私たちは、私たちの歴史がたんに教科書のページではなく、わたしたち一人一人にかかわっていることを、みなさんに想い起こしていただきたいと思っています」と話しています。キャンペーン《100万羽の折鶴》には、年齢を問わず、すべての希望者が参加できます。集団での参加の申し込みも受け付けています。詳しい情報はつぎの電話で入手できます。34-28-05及び30-45-00。エレーナ・ミロネーンコ記者

20070502太平洋の星

※折鶴はハバーロフスク地方政府青年政策委員会(レーニン広場のそばのゴーゴリ通り21206号室。30-43-79。ご担当:イリーナさん)にお届けくださいとのことです。

※鶴といえば、先日、コムソモーリスカヤ広場の角の極東国立学術図書館本館(ムラヴィヨーフ・アムールスキイ通り1)の並びの別館(トゥルゲーネフ通り74)2階の外国図書課で、いわさきちひろの絵本『つるのおんがえし』に出会いました。この外国図書課は閉架式のようですが、司書の方にお願いすれば書架に案内していただけると思います。日本センターの読書室には比較的新しい本が多いですが、こちらはどことなく古書店のような趣きがあります。本館でパスポートを提示して所定の用紙に必要事項を記入すれば、5ルーブリで一年間有効の図書館利用カードを発行してもらえます。そして、このカードを持っていけば、別館の和書などがひと月間借りられます。

 

アムールでの水浴の禁止

 化学および細菌学的分析の結果、アムール河の水は、水浴にとって危険となりました。これに関連して、ハバーロフスク地方国家衛生医長のヴラヂーミル・オーッツ氏は、当地方域内にアムール河での水浴の禁止を導入しました。同氏の話しによりますと、微生物学的指標でサンプルの17%において水が衛生基準に合致していないことがラボラトリー検査の過程で明らかとなりました。そのほか、アムールの水のなかにA型肝炎ウィルスの抗原が見つかりました。水浴の禁止は、ハバーロフスク、コムソモーリスク・ナ・アムーレ、その他のアムール沿岸の居住地域を対象としています。ヴラヂーミル・オーット氏は、その際、河の水の汚染が、当地方の住民に供給されている飲料水の質には影響をおよぼさなかった点を指摘しました。《ヴォドカナール(上下水道事業管理局)》および《ゴルヴォドカナール(市上下水道事業管理局)》の浄水施設は効率的に稼動しており、飲料水の質は衛生基準に合致しています。

ハバーロフスク地方政府プレスセンター(20070616太平洋の星

 

列車の切符の予約購入がインターネットでも

514日から、ロシヤ鉄道は、全路線の長距離列車の《電子》切符の販売を開始しました。極東鉄道の報道係で明らかにされたところによりますと、そうした切符を購入するためには、www.rzd.ru にアクセスして、路線、出発の日時、列車の番号と座席を選択します。座席は、注文の確認の後に予約されます。あとは、銀行のカードのデータを入力して、注文を確認するだけです。カードからは、乗車賃のほかに、1座席あたり125ルーブリ40コペーイカの手数料が引き出されます。切符は、ロシヤ鉄道の切符売り場で受け取ることができます(けれども、しかるべきターミナル設備のあるところ、すなわち、おおきな駅に限られます)。そのためには、売り場の係員に、パスポートのデータと8桁の注文番号を伝えるだけで十分です。1回で8座席まで予約できます。切符の返却の場合には、お金は銀行口座に戻されます。20070523-052921論拠と事実

お好きなコムパートメントで

 暑い夏の訪れと長期休暇シーズンの始まりとともに、男女の問題が私たちをますます心配させています。ロシヤ鉄道も、この問題を真剣に考えました。200771日から、すべての長距離列車の乗客は、男性専用、女性専用、男女同室のいずれかのコムパートメントを選択することができます。そうした切符は、すべての切符売り場で購入することができます。ナターリヤ・グリードニェヴァ記者

20070528イズヴェースチヤ)

森の鳥たちにパスポート

 ハバーロフスク地方の国定自然保護区域《ボローニスキイ》の鳥類学者たちは、春の言わば《ハンティング》シーズンを終えました。ふた月間で、かれらは、66種1150羽の鳥を捕らえ、足環をつけて放しました。人間たちから一種の《パスポート》を得た鳥たちは、専門家たちが地域における渡り鳥や冬鳥たちの移動の実態を把握するうえで役立ちます、とロシヤ通信《ヴォストーク・メディア》の記者は伝えています。鳥たちの行動、移動、渡りの調査は、国際的な自然保護およびエコロジーのプログラムの枠内で実施されています。この活動には、外国の専門家たちも参加しています。ほどなく、日本の鳥類学者たちが、同自然保護区域の森林監視所を訪れ、レッドデータブックに掲載されているコウノトリ、オジロワシ、タンチョウの調査をするということです。20070616太平洋の星

 

知られざるアルセーニエフ

 ハバーロフスク地方郷土誌博物館(極東国立博物館)で、V.K.アルセーニエフ生誕135周年を記念する展覧会がはじまりました。この展覧会では、V.K.アルセーニエフ個人の所有物、この著名な探検家によって探検調査の際に蒐集された民俗学的珍品、稀少な文書、写真、報告、旅の地図が展示されています。そこでは、たとえば、オーナメントの刺繍されたウデヘ人の猟師の衣服や手太鼓を目にすることができます。それから、飾り金具の吊るされた帯。シラカバの樹皮でできた調度品。宇宙人を想わせる荒削りの木彫りの偶像。こうしたものなどをヴラヂーミル・クラーヴヂエヴィチは集めたのでした。

アレクサーンドル・サーフチェンコ記者(20070622太平洋の星)

剥製師の仕事

 魚たちがフラスコから展示台に移されました。N.I.グロデーコフ記念ハバーロフスク郷土誌博物館に《アムールの魚》という展示が設けられました。こうした展示テーマは、同博物館にとって新しいものではありません。来館者は、これまでもここでアムールの魚を目にすることができました。開設された展示の原則的な差異は、展示サンプルを作るメソッドにあります。同博物館の自然課長ヴェーラ・クジミナーさんは、記者にこう語りました。《これまではアムールの魚たちが定着液の入ったフラスコに容れられていたとすれば、今は、コイ、コウライハゲギギ、カワカマス、チョウザメ、コウライニゴイ、オカヒラ、ウスーリシロザケの剥製が、ふたつのカラフルなヂオラマに収められています。およそ2年、剥製師オレーグ・クレフツォーフが、アムール河の本流、ならびに、それと結びついた入り江、湖、支流の魚たちの剥製を制作しました》。アムール河の水域には、全部でおよそ140種類の魚が記録されています。そのうち今日お目にかかれるのは、26の科の124種類です。種類の多様性は、水域のおおきな面積および棲息条件の多様性に起因しています。山の支流には冷たい水を好む魚が、また、南部の湖や支流には温かさを好む魚が棲んでいます。同博物館の剥製や模型はアムールの魚の10%をカヴァーしているにすぎないため、一部の魚は絵で表示されています。ヴラヂーミル・チェルヌィショーフ記者(20070614沿アムール報知

ハバーロフスクに《シルクロード》

 展覧会《シルクロード、絹芸術の5000年》が、極東美術館のいくつかの展示室を会場に開会しました。

 すでに足を運んだハバーロフスクっ子たちは、絹、絹製品、さまざまな品々の製作や配色のテクノロジー、織機、その他多くのものを目にしました。この展覧会は、ロシヤにおける中国年の枠内で実施されている本格的かつ先駆的な博物館プロジェクトで、ロシヤ文化省、博物館展覧会センター《РосИЗО》、極東美術館、中国文化省、杭州市(浙江省の省都)の中国国家級シルク博物館によって組織されました。太古から今日までの品々が展示されています。展覧会は、ハバーロフスクではひと月半開催され、その後、カザーニへ移動します。20070705太平洋の星)

指揮者のコンクール

 ハバーロフスク地方フィルハーモニーは、指揮者のコンクールの実施について発表しました。その優勝者が、極東交響楽団を率います。コンクールはふた月にわたって行われる予定で、モスクヴァやトームスクなどから、26歳や34歳といった若手も含めて、6人の指揮者が招かれています。優勝者は、ハバーロフスク地方文化省の専門家、ハバーロフスク文科芸術大学の教員、室内楽オーケストラ『グローリヤ』を率いるV.マーイボロダさん、ならびに、極東交響楽団の団員たちによって決定されます。エレーナ・ミロネーンコ記者(20070530太平洋の星

※極東交響楽団の方のお話しによりますと、新しい指揮者は、現在サンクト・ペチェルブールグに在住のイリヤー・ヂェルビーロフИлья Дербиловさん(26歳)に決定し、102日に開幕するコンサートシーズンから極東交響楽団を指揮するということです。




六花版/HPの

http://www.nhk.or.jp/gogaku/russian/cast.html NHK教育テレビ「ロシア語会話」2007年度スタッフのプロフィール。ハバーロフスク出身のアナスタシヤ・ボルドゥィレヴァさんが、ゲストとして出演されています。

http://homepage.mac.com/toshihak/sentatsu/t3000.html ウラジオ日記ほか。  

http://music.geocities.jp/bassdomra/ ♪バラライカ・アンサンブル・ポーレ。日露交流の架け橋。

http://www.kmscity.ru コムソモーリスク市。◎ http://www.sovgavan-rayon.ru ソヴガーヴァニ地区

http://www.khabarovsk.kht.ru ハバロフスク市行政府。 http://www.adm.khv.ru ハバロフスク地方政府

http://www.adm.sakhalin.ru サハリーン州行政府。 http://www.primorsky.ru 沿海地方行政府。

http://samurai.hobby-web.net/2/ 極東国立人文大学日本語学科元4年生ホームページ。

http://yokuryu.huu.cc/ シベリヤ抑留者名簿(作成者・村山常雄さんtmura@nou.ne.jp
【本棚】村山常雄(平成18年度吉川英治文化賞受賞者)編著『シベリヤに逝きし人々を刻す』(ソ連抑留中死亡者名簿、約46,300名を収録。プロスパー企画社から7月中旬発行予定とのことです。) 

http://www.geocitiesjp/urajionihon/top.htm ウラジオストク日本人会

http://www.khabarovsk.ru.emb-japan.go.jp/ 在ハバロフスク日本国総領事館

http://hisgan.fc2web.com「六花」が読めますhttp://hisada.blog3.fc2.com/ 左記の管理人さん)。 


☆ラヂオのある暮らし☆

◎「NHKワールド・ラジオ日本」放送時間・周波数表(2007年03月25日〜2007年10月1日)

<東南アジア向け> <アジア大陸向け>
日本時間 kHz 日本時間 kHz
日本語 日本語 ロシア語
11.00-12.00 11780 11.00-12.00 15235 12.30-13.00 15300
11.00-14.00 17810 11.00-14.00 15195 14.30-15.00 11715 11760
16.00-18.00 17860 16.00-17.00 15195 17.00-17.30 6145 6165
16.00-19.00 11740 極東ロシア 6145 6165 22.30-23.00 6190
18.00-01.00 11815 17:00‐02:00 9750 04.00-04.20 5955
01.00-04.00 7200 01.00-04.00 6035
05.00-07.00 11665 05.00-06.00 6165
05.00-09.00 13680 05.00-09.00 11910
06.00-07.00 9560

ロシヤ国営ラヂオ「ロシヤの声」日本語放送・周波数表2007325日〜2007年秋)

  日本時間 21.00-22.00  中波 630 720  短波 7175 7265kHz

日本時間 22.00-23.00  中波 630 720  短波 7175 7265 9640kHz

(受信環境によってラヂオによる聴取が困難な場合がございます。)

 *HPアドレス New!  http://www.ruvr.ru (日本語直通 http://www.ruvr.ru/index.php?lng=jap

 *リスナーズクラブ『日露友の会・ペーチカ』New!  http://www.geocities.jp/pechika041029/


(上記のサイトでインターネット放送(リアルオーディオ&オンデマンド)をお聴きいただけます。)


*ハバーロフスク支局では番組「シベリヤ銀河ステーション」のインタヴューコーナーに友情出演してく  

 ださる方を募集しております。スタヂオ見学もどうぞお気軽に。(21-41-0732-45-46 / 岡田)

 

【編集後記】日本人会会報・季刊「六花」編集係では、編集にご参加ご協力くださる方をお待ちしております! 次号の原稿の締切りは、20079月末日です。趣味のお話し、イヴェント&暮らしの情報、離任着任メッセージ、詩歌やエッセイ、旅の思い出など、お気軽に編集担当(岡田)までお寄せください。職場32-45-46自宅пFax21-41-07/メールokada@mail.redcom.ru)。

 

【訂正とお詫び】前号の拙文『大聖堂の鐘楼』中、「スチーヴェン・フミオ・ガマオさん」を「ステファノ濱尾文郎さん」に訂正させていただきます。どうもすみません。





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